リメンバーNeoMag通信 【電池の基礎シリーズ(4)】
2013年1月配信
(2)ニッケルカドミウム電池
ニッケルカドミウム電池は、正極に水酸化ニッケル(Ni(OH)2)、負極に水酸化カドミウム(Cd(OH)2)、電解液に水酸化カリウム(KOH)を使用する構成の2次電池です。反応の仕組みは次のようになります。
負極では金属カドミウムが水と反応して水酸化カドミウムに変化するとともに電極に電子を供給します。正極では電極から供給された電子を使ってオキシ水酸ニッケルが水酸化ニッケルに変化し、水酸イオンを放出します。放電によって水が消費されるので電解液の濃度が高まり比重が増加します。
充電時の反応は放電時とまったく逆です、負極では電源からの電子の供給を受け、水酸化カドミウム(Cd(OH)2)が金属カドミウム(Cd)に変化し水酸イオン(OH-)を放出します。
正極ではその水酸イオンと電極の水酸化ニッケルが反応し、水酸化ニッケルはオキシ水酸化ニッケル(NiOOH)に変化するとともに水が生成され、電極に電子を供給します。水ができるので、電解液は薄まり比重は低下します。このあたりの事情は鉛蓄電池とは逆になります。